ひっかかるとベタベタくっついてとるのに苦労し、ちょっと気持ち悪いなと思ってしまう蜘蛛の巣。
しかしこの蜘蛛の巣、いま人間の最も身近な“服”に活用できるっていう話をご存知でしょうか?
まだまだ研究段階ではありますが、近いうちに服の素材に蜘蛛の糸の繊維と同じものが使われることは間違いありません。
ということで、今回は蜘蛛の糸の繊維についてまとめました!
蜘蛛の糸の特徴
蜘蛛の糸はカイコの糸よりも丈夫で、この糸をより合わせたら飛行機さえも止めることが出来ると言われています。
蜘蛛の糸の特徴は強度があり、そして伸びることなんです。
本来は強さと伸びはイコールにはならないのですが、それを実現してしまうのが蜘蛛の糸、というわけです。
蜘蛛の糸の繊維
蜘蛛の糸は主成分がタンパク質で出来ています。
そこに20種類のアミノ酸の組み合わせによって、さまざまな繊維を作り出すことが出来るのです。
特に蜘蛛が獲物を捕らえる時や落ちそうになったり身の危険を感じた時に出す《牽引糸》は蜘蛛が出す7種類の糸の中で最も丈夫です。
ではなぜ今まで蜘蛛の糸で何もできなかったのかと言うと、蜘蛛は共食いをする生き物なので量産することが極めて困難なのです。
そこで、蜘蛛の糸と同じ成分を作り出し、生活に役立てようと研究が重ねられているのです。
蜘蛛の糸で枯渇問題に終止符
服に使われている素材の中に、ポリエステルやポリエチレン、ナイロンなどがありますよね。
これは全て石油が配合されているんです。
蜘蛛の糸で服を作る研究は近年かなり進んでおり、科学的に作り出してアウタージャケットが完成されています。
蜘蛛の糸で服を作ることが出来るようになると、石油を使わなくても良いようになり、枯渇問題に終止符を打つことが出来る、という可能性が見いだされています。
蜘蛛の糸はちょっと…と思われるかもしれませんが、高級品とされている“絹糸(シルク)”は、蚕(カイコ)の糸で出来ているものなのです。
そう考えたら、蜘蛛の糸もそこまで気持ち悪いものではないですよね!
まとめ
- 蜘蛛の糸は強度があり伸びる
- 主成分はタンパク質と、そこにアミノ酸が混ざって繊維を作り出す
- 蜘蛛の糸で石油の枯渇問題に終止符を打つ可能性がある
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