冬になると多くの動物や昆虫は冬眠や活動が鈍るため姿を見かけなくなります。
それに比べ、蜘蛛は一年中屋内や屋外で見かけるようなイメージがあります。
実際、蜘蛛はどのように冬を過ごしているのでしょうか?
調べてみました。
蜘蛛の越冬
多くの蜘蛛(親蜘蛛)は秋に産卵をしてから冬前に亡くなります。
越冬するのは卵から孵化した子蜘蛛と、あと一回脱皮すると親蜘蛛になる亜成体です。
樹皮などの隙間に糸で住居を作りその中で冬を越し、春になると動き出すのです。
気温が10℃を超え始め暖かい日が続くようになると、蜘蛛達は一斉に出てきて活動を始めるのです。
しかし、中には成体のまま越冬できる蜘蛛もいます。
家で見かける黒くて大きい蜘蛛の代表格であるアシダカグモの寿命は、長いものでオスは3~5年メスは5~7年と言われています。
ですから彼らは、冬になってもゴキブリやハエなどエサとなる虫がいる限り生き続ける事ができるのです。
とは言っても春や夏と同じように活動的に動き回っている訳では無く、タンスの裏や天井裏、床下など温度の変化があまり無い場所で人事不省状態となっています。
寒さに強い蜘蛛もいる
セスジアカムネグモなどのサラグモの仲間は寒さに強く、親蜘蛛は真冬でも動き回りイネや草の根本、地表のくぼみや隙間に巣を張って越冬します。
オニグモの仲間も寒さに強いものが多く、アカオニグモやキバナオニグモは北海道や本州の高地に多く生息しています。
まとめ
大半の蜘蛛は寿命が一年程と短いため、親蜘蛛(成体)が越冬することはありません。
秋に産卵し冬前には命尽きます。
一方、蜘蛛の中には寒さに強い蜘蛛も存在します。
サクラグモの仲間やオニグモの仲間は寒い場所で生息することができる蜘蛛です。
さらに私達が家の中で遭遇する確率が高いアシダカグモは他の蜘蛛よりも寿命が長いため、タンスの裏や天井裏で人事不省状態になり身を潜めながら越冬します。
冬でも時々エサを捕獲するため活動しています。
冬はエサとなる虫自体が少ないため、このような蜘蛛も見かける機会は減ります。
しかしながら、冬でも蜘蛛は家の中に現れその姿を目にすることはあると言えます。
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